カブる?ヌレる?

2012年03月09日07時56分


 今日はプラグの話をちょっとします。唐突なのは気にしないで下さい、理由は自分のバイクがカブったからです。
 そんなこたぁ知ってると言う方は粗探しをしながら厳しい目で読んで教えてください。
 
 先日、今年三回目にエンジンを掛けたのですが二回目はガレージ内のみだったこともあり、カブりまくってました。
 後ろ側の変なリズムの爆発音とともに黒煙がボボボボォ…ついでにアフターファイアのおまけ付き。
 最悪ですね、しばらくたっても直らなかったのでプラグ抜いてスス取り、しかし今度はプラグコード挿し忘れでヌレヌレw
 
 そんなどうでも良い話はさておき、良く「濃いからカブる」と聞く事があると思います。
 場合によっては「いやいや薄いからカブるんだろ!」と怒られたこと?もある方がいるかもしれませんね。
 そんな時は喧嘩になる前にまず”何が”薄いのか濃いのか確認しましょう。
 大体はガソリン側の話ですが希に酸素(空気)側の話で覚えている方もいて、そんな二人が主語も無く話していたらキリがありませんよね。
 
 で、今日の核心ですがガソリンが濃いとなぜカブるのか?答えはガソリンが燃える為の酸素が足りなくて不完全燃焼のススがでるからです。
 なのでチョークで空気を絞っりっぱなしにするとどんどん不完全燃焼のススが溜まってスパークできずに止まってしまいます。
 ちなみに冷たい空気は暖かい空気と比べて濃いので冬の始動時は自然と酸素が濃くなってしまい、結果として薄いガソリン比率のため着火しにくくなります。
 これでつじつまが合いますね。チョーク使用中で酸素が薄いということは逆に言えばガソリンが濃いということなので爆発はしやすくなるけれど、ススが付きやすくほっとくとカブってしまう。送り込んだガソリンがちゃんと燃えてないので戻し忘れて走ると燃費も悪くなる。
 ガソリンが濃いと始動性は良いけれどカブってしまっては台無しです。はやく自分のバイクのエンジン温に対するチョークのちょうど良い所引き具合を見つけましょう。
 
 あと、始動で失敗して「カブったからしばらく待つ」と言うのは「ヌレた」と言うのが正しいです。カブった場合はススですから飛ばすか焼かないと勝手に直りませんよね。しかし、エンジンが掛かりさえすればプラグの熱でススは焼け、いずれカブりが直りますのでご安心を。
 走り出してもいつまで経ってもカブり気味ってことは常にススが誕生している状態かススが焼ききれない状態なので、空気とガソリンの混合比がおかしいかススが焼ききれない冷たすぎるプラグってことです。
 まずはプラグ寿命を疑って新品にしますが、直らないなら熱価を変えるのではなくて混合比が狂ったと考えた方が自然です。安易な熱価変更は注意ですよ。
 
 ここまでだけの話を聞くとおそらく疑問が出てると思います。「それなら普段から薄目にすれば良いじゃない」と言ってしまいますよね。
 しかし、ガソリンが少ないと爆発が弱くなってパワーが出ないですよ!排気量の割りにパワーのない無駄に大きいエンジンになってしまいます。高回転になるとパワー不足が顕著に現れます。
 そして何よりも色々アレコレして壊れます。ガソリンは熱を奪ってくれるのでエンジンが高負荷になるにつれて気持ち濃くなるようにセッティングしましょう。
 アレコレを説明するとまた長くなるので簡単にいいますと、熱が原因で部品が膨脹・溶解したり、ガソリンが勝手に変なタイミングで燃えます。
 自分でいじくりたいときはどっちかと言えば多少ススが付いても濃い方が安心ですね。セッティングのスタートも濃い方から試しましょう。
 もちろん適正が一番なのでおかしければショップにお任せしましょう。
 
 良い季節になってきましたので、初乗りの方は勘を取り戻すまでより一層安全運転してください。

 

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